1997年にユネスコ世界遺産に登録された水原華城(スウォンファソン)は、ドラマ『イ・サン』の主人公である朝鮮22代王「正祖(チョンジョ)大王」が、父の思悼世子(サドセジャ)に対する孝行心で2年9ヶ月かけて築いたお城です。外郭が約5.7キロ、城郭の高さが4~6メートルで、実学者である柳馨遠(ユ・ヒョンウォン)と丁若鏞(チョン・ヤギョン)により設計された水原華城は、石材と煉瓦の併用、矢と槍と剣、銃砲で防御する近代的な城郭構造を持ちます。また、用材を規格化して擧重機などの新機材を利用し、科学的で実用的に築造されたことから「建築史上、独歩的な存在の建築物」として位置づけられています。水原市内を囲むほど巨大なお城ですが、4つの城門とそれぞれ異なるデザインの約50の建築物が調和し、城郭全体が一つの芸術作品のように見えるのが特徴です。城郭と城郭周辺が原形のまま保存されており、『イ・サン』だけでなく、多くの歴史ドラマや映画のロケ地として人気を集めています。